+ nobel

二人
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ゆっくりと夜が近づいてくる。

インターホンを押す。

「はいはーい」

英二の声だった。

「僕だよ」

「不二?今開けるねー!」

暫くして玄関から英二が出てきて門を開けてくれた。

「いきなりごめん」

「ううん!それは大丈夫だけど、どうしたの?」

「これ…」

僕は解答を英二に差し出す。

「あ!これ、俺のじゃん!まさか不二俺が解答忘れたの見抜いて取りに行ってきてくれた!?」

「違うよ」
英二の驚きっぷりに笑ってしまう。

「僕も解答忘れて、たまたま学校に戻ったら英二も忘れたみたいだったから」

「にゃんだぁ〜、でも!サンキュー!」

低めの門を挟んで英二が抱き着いてくる。

「良かった。英二がもし宿題終わってたら、これ必要無いからさっき迷ってたんだ」

「俺が宿題なんてやるわけ無いじゃーん!解答忘れた時点でもう諦めてたから超助かった♪」

「じゃあ、僕も丸つけしに帰るね」

「うん、また明日にゃ〜」

僕は手を振って英二の家を後にした。
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