+ nobel
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二人 ![](/img/emoji/4N.gif)
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ゆっくりと夜が近づいてくる。
インターホンを押す。
「はいはーい」
英二の声だった。
「僕だよ」
「不二?今開けるねー!」
暫くして玄関から英二が出てきて門を開けてくれた。
「いきなりごめん」
「ううん!それは大丈夫だけど、どうしたの?」
「これ…」
僕は解答を英二に差し出す。
「あ!これ、俺のじゃん!まさか不二俺が解答忘れたの見抜いて取りに行ってきてくれた!?」
「違うよ」
英二の驚きっぷりに笑ってしまう。
「僕も解答忘れて、たまたま学校に戻ったら英二も忘れたみたいだったから」
「にゃんだぁ〜、でも!サンキュー!」
低めの門を挟んで英二が抱き着いてくる。
「良かった。英二がもし宿題終わってたら、これ必要無いからさっき迷ってたんだ」
「俺が宿題なんてやるわけ無いじゃーん!解答忘れた時点でもう諦めてたから超助かった♪」
「じゃあ、僕も丸つけしに帰るね」
「うん、また明日にゃ〜」
僕は手を振って英二の家を後にした。