三番隊/弐

残夢
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夢の中でイヅルを抱いていた。
繋がって離れて繋がって。
必死にがむしゃらに抱いていた。
イヅルは笑って泣いていた。
自分も同じように笑って泣いていた。
憎悪や歓喜の入り混じったそれは、なんと形容すればいいのだろう。
深く一つになれることは幸せだ。
温もりと鼓動とが全身を包んで、他の何も見えなくなる。
ただそれだけで、生きていて良かった、と思えるほど、満たされていた。
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