Second.story
□◆鬼畜眼鏡◆
『御堂…俺はあんたを愛せているか?』
これは日頃御堂さんへ打ち明けない克哉さんの気持ちのお話…
「御堂、この書類のことだが…」
「ん、何か不都合があったのか?」
割と仕事が軌道にのりだした今、俺と御堂は打ち合わせを行っていた
これは日常的に行っているミーティングですでに日課になりつつあった
「さすが佐伯さんと御堂さんね。」
「佐伯さんじゃなくて社長でしょ?」
そう…俺は社長になった、御堂はポジション的には取締役といったところについていつもサポートをしてくれている、まぁ取締役も社長もポジションの役割はかわらない
御堂と俺が共同経営者だというのにわざわざ俺をたててくれるところが御堂のよさでもあった
「ふぅむ、ならここは少し見直してみるか」
「あぁ、」
コンコン
「失礼しますっ」
そんな中勢いよく入ってきたのは新入社員の…
「藤田…か、どうした」
「いや…その…」
俺は藤田のその煮え切らない態度に少し苛立ちを覚えかけていた
「……」
自分ではきづかなかったが(あとで御堂に怒られたが)苛立ちがくっきりと表情にあらわれていたらしい、藤田をみる目が自然ときつくなった
「はっきりといえ、どうしたんだと聞いている…何も怒っているわけじゃない、ただ正直に話してくれたらそれでいい」
「は、はいっ…」
御堂はすごい、
こういうとき克哉はすぐ苛立つが御堂は違う
苛立ちをまったく表にださず相手を尊重させながら潰さずにうまく誘導する
俺には素ではできないことだった
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