081231*大学生ニオブンその1

「あれ、ブン太来てたん?」
「うん。今日は早めに帰ってきちゃった」
「じゃあ大分待ったとちゃう?」
「そんなことねーよ。雅治の部屋、居心地いいから時間たつの早いんだ」
「…ほーか」
「それより!どうだった就活の方は?」
「うーん、まずまずかな」
「そっかー。内定でるといいな」
「そうやね。ブン太の方はどうなん?」
「お、よくぞ聞いてくれました!雅治が帰ってくるちょっと前に内定の電話来ましたー!」
「おぉお!まじでか!」
「まじまじ。すごいだろぃ」
「すごいのぅ。そういやちょうどビールあるし乾杯でお祝いしようか」
「…ビール?」
「うん」
「…」
「え、もしかして飲みたないん?」
「え、や、飲みたいけど」
「?けど…?」
「今は、いい」
「!?ブン太が、アルコールを拒否した!?」
「…んだよ」
「明日は嵐が来るんかのう」
「おっまえなぁ!そうじゃなくて俺は!」
「…俺は?」
「!」
「俺は、何?」
「は、はめただろぃ!?」
「うん。だって相変わらず可愛く引っ掛かってくれるんやもん」
「お前、相変わらずむかつく!」
「で、俺は?」
「…俺は!違うふうに祝ってほしいの!」
「ふーん、違うふうにねぇ。例えば?」
「そ、そこまで言わせんのかよぃ!?雅治の鬼畜!ドS!悪魔!嫌い!」
「ふー、…しょうがないのう」
「…んだよ」
「ま、ブン太が何して欲しいなんて聞かんでもわかるしの」
「…例えば?」
「ふ、言わんでもわかるくせに。何年一緒におると思っとるん?」
「ふふ、そうだな。雅治、大好き」
「うん。知っとる。ブン太、おめでとう」
「…ありがと」



*大学生ニオブンその2

「雅治の髪が暗いのって初めてみた」
「そうかの?」
「うん」
「ブン太が黒髪なんも初めてみたのう」
「そうだっけ?」
「そうじゃよ」
「そっかー」

「なんか、テニスしたいなー」
「そうじゃね」
「髪、もう赤じゃなくなっちゃったけど」
「関係ないやろ」
「…うん、そうだな」
「俺やってもう黒髪じゃ」
「関係ないだろぃ」
「ふふ、そうやね」





〇大学生とかたまらないなぁと再確認したとき。大人になりつつある二人の嬉しさと切なさと楽しさと悲しさと懐かしさに泣けるほど萌える。

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