081124*覚えていない、ただ痛い。

「ブン太、あいつが呼んどるよ」
「お、さんきゅ仁王!じゃ、また明日なー」
「おー」

手を振るブン太。
返事を返す俺。
俺じゃない誰かに笑顔を向けて、振り返りもしないで去っていく後ろ姿。
それを見送る部活帰り。

飽きたっちゃ、飽きたけれど、体の中が騒めくような痛々しい感情にはまだ慣れない。

振り返れ。
そんで、俺のこと好きって言ってくれ。本当に好きなのはお前なんだ、って。

ああ、女々しいったらありゃしない。いつからこんな情けない人間になってしまったのだろう。

まぁ、いつの間にか、が正解なのだけれど。






〇実は続編を考えてたり?予定は未定

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