長編小説

□[12]微笑み
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5分後メールボックスを見てみると安藤梨之からのメールが来ていた。


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【FROM:安藤梨之】
【TO:岡崎圭介】

あら、君は私の事何レベだと思ってくれてるの

END

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(この人…性格がゲームに出てるな…。)

多分この性格は口調は大人だが本当の年齢は15、16だろう。


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【FROM:岡崎圭介】
【TO:安藤梨之】

えっーと…80…ぐらいですかね

END

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80…いやもしかするともっと上かもしれない。とにかく僕より強いことは確かなんだから。でないとあんなメール送って来てくれるはずがない。と色々考えているとゲーム機が点滅した。メールがきたようだ。だがメールの相手は安藤梨之ではなく亮太だった。


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【FROM:新庄亮太】
【TO:岡崎圭介】

よぉ、少しはレベル上がったか最近死の森にSSランクのモンスターがいるらしいじゃん…お前はまだレベル24だし無理すんなよ。

END

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内容は安藤梨之とほぼ同じ。亮太も安藤梨之にメールを送られたのかいやでも亮太は6年前からこのゲームをやっている。レベルはかなり高いはず。僕は意を決して亮太に聞くことにした。

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【FROM:岡崎圭介】
【TO:新庄亮太】

亮太は何レベなの

END

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きっとかなり強いはずだ。僕が予想してる以上に…すると次は安藤梨之からのメールが来た。

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【FROM:安藤梨之】
【TO:岡崎圭介】

80か(^-^)君面白いよね。私のレベルは297だよ?

END

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「に、ににに…にひゃ…297

危うく僕は倒れるところだった。この人が297なら亮太は一体…



(やばい…僕大分遅れを取ってるな…)


続いて亮太からもメールがきた。

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【FROM:新庄亮太】
【TO:岡崎圭介】

なに気になるの教えてもイイけど倒れたりすんなよ。



513

END

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今…513と言ったのか…あまりにも驚いたので目をこすって見てみる。だがやはり513となっている。

(ヤバい違う意味で化け物だ…梨之さんも…)

この差は一体…


僕は無意識のうちに時計に目をやったすると22時だった。僕はご飯も食べずにゲームをしていたのだ。今日は両親は仕事で家にいない。

「そういえば…ご飯とかまだだったな…まぁいいか。お腹減ってないし」


明日も学校があるということもあるので僕は早々寝る事にした。
















そして朝。



ピピピピピ


「う…ぅ…もう朝か…」


寝とぼけたままで下に降りる。


「ふぁああぁあ…」

欠伸をした後ふとゲーム機に目をやった。

(メールとか来てても困るし一応見ておくか)

ゲーム機を起動させる。

当然のこと誰からもメールは来ていなかった。





と僕はッハとする。
もう8時ではないか!!!!
「うわぁああぁ!!!遅刻だっ!」


ダダダダダと僕は走る。





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30分後僕はギリギリセーフで教室に入った。

「おうおう、圭介。今日も遅かったじゃん?ナイトメアのしすぎじゃないのか?」

クスクスと笑いながら亮太が言う。けど内心亮太も了を失って悲しいのは確かである。何故なら時々見せる亮太の悲しげな表情が目立つからだ。

「そうだな。昨日はみんなに追いつきたくて徹夜でナイトメアやってたんだ」

僕も亮太に合わせて明るく振る舞う。

それにつられて亮太もクスクスと笑顔を見せる。

「俺さぁ、ホントはナイトメアなんかやりたくなかった。いっつも強がって…それでみんなにはスイッチを押すなって言って…だけど俺だってスイッチを押したいと思ったことはすごいあったんだ。それも多分50回以上はな…」

それは当たり前だ。むしろ亮太の様に明るくしている方が珍しいだろう。

「それは当たり前だよ。6年間だろ…亮太は偉いと思うよ。ずっと我慢してきてるし」

すると亮太は少し悲しそうな顔をして軽く頷いた。

「ありがとう」

そしてニッコリほほ笑み僕に言った。

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