復活!/book1
□好きが溢れる
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【好きが溢れる】
(ほっぷ、すてっぷ、らんにんぐ!,待ちぼうけの続編です)
新しいお洋服を買えたし(なんとなんと、ベルさんがチョイスをしてくれました!ちょっとシックな雰囲気の、秋物のワンピースなんですよ)、プリクラを撮ることも出来たし(後でさっきゲットしたプリ画を京子ちゃんに送りましょう!)、CMがテレビで流れるたびに気になっていた映画を鑑賞することも出来たし、美味しいケーキを食べることも出来ました。
楽しい時間はあっという間に過ぎるもので。デパートから出て、ベルさんと一緒に電車に乗って、すぐに降りて(デパートは隣町にあるので、すぐに着いちゃうんですよ)。ハル達は今、ハルの家に向かって歩いている所です。
外は真っ暗で、少し肌寒さを感じます。もう夏は終わったんですねえ…としみじみと思っていたその時、ハルお隣に歩いていたベルさんの足がピタリと止まりました。
「…ベルさん?」
「ハルさ、王子に隠し事してるでしょ?」
「っ!」
ベルさんの視線はハルの両足に向いていました。ハルも恐る恐る自分の両足に目線を向けると、皮が剥けていたり、赤く腫れていたりしていて…とても痛々しい姿となっていました。
「…は、はひはひ?いつの間にハルの両足はこんなに痛々しく…」
「最初から痛かっただろ?ハル演技ヘタすぎ」
「はぅ…」
ハルが肩を落としていると(だって、ずっと隠してたのに最初からバレてたなんて…ハルの今までの努力は一体何だったんですか…)、ベルさんはため息をつきながら、その場にしゃがみました。
「ベ…ベルさん!?」
「早く乗れよ。…ったく、王子がおぶってやるんだから、ありがたく思えよ」
「は…はい…」
ハルがベルさんの上に乗ると、ベルさんは素早く立ち上がり、ゆっくりと歩き始めました。
ありがたい事に、ハル達が歩いているこの道は人通りが少なく、街灯の光がさほど明るく無いので、人に見られる可能性が低いので、少し安心しました。
「す、すいませんベルさ…」
「ハルってさ、そんなにベタが好きなの?」
「はひ?」
「遅刻とか待ち合わせ場所とか靴擦れとかさ。何これ?わざと?」
「うぅ…。遅刻と靴擦れはしたくてしたわけじゃ無いんですけど…」
「ま、どーでもいーけど」
王子優しいから。なんて言いながら、ベルさんはハルの家へと向かって歩いています。
いつもはこの道を通るたびに、暗くて怖いので早く家に帰りたいと思っていたのですが、今はベルさんと一緒なので、ちっとも怖く無いですし、何だか家に帰るのが寂しいくらいです。
「……ぁ、」
「ハルの家とうちゃーく」
ベルさんはゆっくりとハルを降ろしてくれました。目の前はハルの家。…名残惜しいですけど、今日はこれでさよならです。
「ありがとうございました、ベルさん」
「何泣きそうな顔してんの?」
「なっ!泣いたりなんかしません!」
「ししし…変なハル」
そう言うとベルさんは、優しくハルの頭を撫でてくれました(はひ…今日のベルさんは何だか優しすぎです。ますます、さよならしたくなくなるじゃ無いですか)。
「またどっか行こうぜ」
「……そうですね!」
「帰ったら電話してあげるから、まだ寝んなよ」
「分かってます!」
それじゃ。と二人でさよならのあいさつをした後に、ベルさんはハルのおでこにキスをしてから帰っていきました。
end.
話の切り方が中途半端でごめんなさい。
何かベルがハルに優しすぎて気持ち悪(ry
まあそれだけハルのことが好きなんですよ\(^^)/
……すいません。
(2009,09,23)
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