復活!/book1

ほっぷ、すてっぷ、らんにんぐ!
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【ほっぷ、すてっぷ、らんにんぐ!】




「は…っはひぃーーーっ!!!」

ハル、うるさいわよ。なんてお母さんが一階から文句を言ってきたけど、今はそれどころじゃないんです。だってだって、目覚まし時計を見れば、ただ今の時刻は午前八時!昨日の夜、確かにハルは、ちゃんと七時にアラームが鳴るようにセットしておいたはずなのに…。無意識に止めてしまったのでしょうか。

「と…とにかく、急がなくては!」

ハルにはこれから、シャワーを浴び、ご飯を食べ、歯磨きをして、髪を乾かして、昨日夜遅くまで悩みに悩んで見事選ばれた服を着て(きっと寝坊しちゃったのはこのせいかも知れません。)、駅まで走って、電車に乗らなければいけないという作業があるんですから!

「ファイトです、ハル!」

豪快に部屋のドアを開けて急いで階段を駆けおりると、次はお父さんに、ハルうるさいぞ。と言われてしまいました。
朝ごはんを食べている時に二人に事情を説明すると、お母さんは呆れた顔でハルの濡れた髪を丁寧に乾かしてくれて、お父さんは駅まで車で送ってくれると言ってくれました。正直、あまり走りたくなかったので、お父さんにとても感謝です!…あ、もちろんお母さんにも感謝してますよ!ポニーテールだって、今日は特別よ。って言いながらお母さんが結んでくれたんですもん。

「それでは、行ってきまーす!」

ハルはミュールを履き、バッグを肩にさげ、お父さんの車に乗り込みました。
休日ですが、運良く車が混んでいなかったので、駅へはすぐに到着できました。

「ありがとうお父さん!」

車から降りてお父さんに手を振ったあと、ハルは全力で待ち合わせ場所に向かって走りました。(すれ違う人に見られてしまいましたが…今はそれどころじゃないです!)

「…っあ、!」

大変です。待ち合わせ場所には、すでにもう彼がいました。
携帯の時計を見れば、待ち合わせした時間から十分も経過していました!しかも、彼からメールが送られていて…怒っていなければいいんですけど…。覚悟はしておきましょう。

「ごめんなさいベルさん!」


end.



「王子を待たせるなんていい度胸してんじゃん」
「す、すいませんベルさ…はひっ!」

遅刻してしまったハルにベルさんは、ハルのおでこに軽いキスをしました。…え!?

「な、ななな、何てことするんですかベルさん!」
「ハルうるさい」

怒ってなさそうなのは何よりですが(むしろ楽しそうに見えるのはハルの気のせいでしょうか?)、こんな人通りの多い場所でキスをするなんて、ハルは恥ずかしくて死にそうです。…はひ!ちょ、ベルさん!先に歩かないで下さいよっ。待ってくださいー!






オチ微妙。
ハル視点たのしいです。

もう少し続きます(´`)


(2009,08,23)



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