復活!/book1

甘蛙
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【甘蛙】
(※10年後設定)




ボスは怖いし、先輩達はどいつもこいつも変人で。敵は弱くて戦ってもつまんないし。どうしてミーはヴァリアーなんかに入っちゃったんだろー?って、もの凄く後悔しました。…だけど一つだけ、良い事があったんです。それは、

「……はひ?」

ボスの秘書、ハルさんに出会えた事です。優しいし料理は上手だし何より可愛いし。初めて見た瞬間、ミーはハルさんに一目惚れしてしまいました。
元々はボンゴレ側だったハルさんを、ボンゴレのボスを脅して無理やりヴァリアーに入れたボスと先輩達に感謝です。これだけは、本当に。

「ハルさーん。ミー暇すぎて死にそうです。遊んでくださいー」

さっき咄嗟に掴んでしまったハルさんの左腕を左右に小さく振ると、ハルさんは困った様に微笑みました。

「フランちゃん。ハル、今からボスに書類を届けきゃいけないんです。なので、それが終わってからでもいいですか?」

よく見れば、ハルさんの右手には数十枚の書類が握られていました。あちゃー。ミーとした事が、ハルさんの仕事の邪魔をしちゃいましたー。反省反省。

「じゃあハルさんの仕事が終わるまで、ミーおとなしく待ってますー」
「わぁ、ありがとうございます!フランちゃんは良い子で、ハルはベリーハッピーですっ」

それじゃあまた後で!と、ハルさんは走ってボスの所に行ってしまいました。
さーてーと。ハルさんが戻って来るまで、ミー何しよっかなー

「…おい。暇してんの?クソガエル」
「うわ、出たー似非王子」
「ししし…俺のハルに手ぇ出すなんて、良い度胸してんじゃん」

まるでトランプの様に一列に並べられたナイフを両手に持っているベルセンパイ。あーあ、また変なのに絡まれちゃいました。ほんとミーって罪な男ですー。

「ゔっ!」

と思ったその時、ミーの大切な左腕にベルセンパイのナイフが数本刺さってしまいました。何なんですかこの人。変な笑い方しちゃって…かなりうざーいです。
…ごめんなさいハルさん。ミー、目の前にいる堕王子のせいでおとなしく待ってる事は出来ないみたいです。

「ハルさんが来る前に殺っちゃいますからー」
「しししっ…お前、マジで死ね」


end.



「はひっ!ななな、何やってるんですか二人ともーっ!」

結局、ミーはハルさんが戻って来るまでセンパイを殺す事は出来なくて。センパイと一緒に床に正座をしながら、ハルさんの長ーい説教をくらってしまいました。





タイトルは「あまがえる」と読みます。痛いタイトルですが、あまり深く考えないで下さいorz

フラハル(正式に言えば、ベル→ハル←フランですね)楽しかった…!


(2009,06,21)



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